SIMロック解除を検討?

SIMロック・・・
コレで3GやLismoおサイフケータイワンセグiモードJavaBREWといったキャリア主導のサービスを高速に展開できた。
コレでカメラやiモードやPPTや赤外線通信といった要らない機能をユーザーに押し付け高い使用料を負担させた。
コレでBluetoothフルブラウザや勝手アプリやスマートフォンや超薄型端末といったユーザーが渇望する機能をキャリアの都合で無視してきた。
 
SIMロック・・・
インセンティブモデルと共に『ショーケース』と言われる閉鎖的な日本ケータイ市場の根幹ともいえるシステム。
日本のケータイ市場を、キャリアを頂点とするピラミッド型のモデル構造に形づくる、2本柱の一つ。
 
そんなSIMロックにメスを入れるということは、日本のケータイ市場そのものにメスを入れるということに匹敵するでしょう。
 
SIMロックが解除されるとは、つまり端末開発でのキャリアの主導権が失われるということ。
よってもう一つの柱、インセンティブモデルの崩壊を起こすきっかになる可能性。
一方、海外メーカーが本格的に参入してくるということ。
 
つまりは日本の端末メーカーにとって、キャリアの我侭に付き合わされて日本市場向けだけに異常に割かれていた開発力を世界市場向けに割りふれる絶好のチャンス。
そして世界の超シンプル・低価格端末で市場から駆逐されかねない最大の危機。
日本の端末メーカーにとって(今経済界が盛んに叫んでる)国際競争力をつける最後の機会。
 
もちろんキャリアは強固に抵抗するでしょう。
世界でいち早く3Gへの世代交代を成功させたのも、キャリアがメーカーに対して強力な地位にいたから。
世界でいち早くiモードを推進できたのも、キャリアがメーカーに対して強力な地位にいたから。
世界企業のNokiaやEricsonや韓国製端末の流入を極力抑えたのも、キャリアがメーカーに対して強力な地位にいたから。
そして、サービス競争を隠れ蓑にしてユーザーを誤魔化し続けた通信料の値下げ競争(特にデータARPUの値下げ)の引き金となりかねない危険性。
 
一消費者としては、携帯端末・携帯サービス共に選択の幅が広がり価格競争を促進する可能性を秘めるSIMロック解除に賛成。
しかし、今後の次世代通信への世代交代や新サービスの展開が3Gやiモードの時のようにすんなりいくかどうか。
MNP以上に市場の劇的な変化をもたらしかねないSIMロック
動向を注視せずにはいられません。